2011年 11月24日 BY 村木 沙耶
国際協力業界に特化した就職イベントとしては最大級の「国際協力キャリアフェア2011」(主催:国際開発ジャーナル社)が11月23日、都内で開かれた。日本人職員採用のために来日中のアフリカ開発銀行(本部:チュニス)によるセミナー「事業紹介とキャリアパス」では、現役の日本人職員、武居桂子上級教育エコノミスト/スペシャリストが登壇し、自身のキャリアと、アフリカ開発銀行で働くにあたって重要なポイントについて講演した。同銀行の1700人の全職員のうち、日本人職員は8人。競争率の高い国際機関を目指す日本の若手に、必要なこととは—。
現在採用が進行しているポストは、「プロフェッショナル(一般職員)」と、「ヤング・プロフェッショナル・プログラム(32歳以下に募集を限定)」の2種。多様な人材を採用することが目的で、いずれも修士号取得の他に3年以上の社会人経験が必須となる。

武居桂子上級教育エコノミスト。「76か国出身の仲間に出会えるすばらしい職場。リスクを恐れず、勇気を持ってチャレンジしてほしい」
武居エコノミストも2年前、「ヤング・プロフェッショナル・プログラム」を通じてアフリカ開発銀行に就職した。同プログラムはアフリカで現地調査に関わるなどが主な業務の2年間のプログラム。その魅力を「優秀な上司からの手厚いサポート」と強調する。
「西アフリカ各国の現地調査に草の根レベルで関わってきた。調査するために各国をかけまわって、本当に楽しんで仕事をしていたが、域戦略報告書にまとめるときは、いつも大変で、そのときは上司に相談していた。若手職員向けのこのプログラムには若手職員それぞれにアドバイザーが割り振られていて、問題に直面したときは家族のように相談に乗ってもらった」
このプログラムを終えた武居エコノミストは、現在は一般職員として教育事業に携わる。
武居エコノミストは、以前より「開発分野で活躍したい」という思いは持っていたものの、始めから国際協力業界に就職したわけではなかった。
「高校生の頃から途上国の開発に携わりたいと考えていた。大学・院では教育学を専攻し、学校で教師として教えていたこともある。その後念願の国際協力業界で働こうと、世銀に就職した。途上国の現場での経験をもっと積みたいと思っていた矢先、読んでいた経済誌で求人情報を眼にした。その瞬間転職をしようと決意した」と、様々なキャリアを支える軸となった一貫した「明確な目的意識」の重要性を、現職に至った経緯の中で力説した。
国際協力を目指す若手に向けては、「とにかく今している勉強を頑張ることが大事。特に語学の勉強に力を入れたほうがいい。アフリカ開発銀行では英語とフランス語のふたつが公用語とされている。面接の際には両方ともに通じていることは必ずしも要求されないが、日々の職場では必須となる。特に日本人が苦手としがちなスピーキング・スキルに重点を置いて勉強すると良い。そのためには国際会議などに出席して、手を挙げて発言してみるなど、外国語にふれる環境にできるだけ身を置くことが大事」と、アドバイスを送った。
アフリカ開発銀行採用チームは「様々な教育的バックグラウンドを持っている職員を採用する」ことをミッションに世界76か国の構成国を巡る。日本滞在は11月25日までで、首都圏のほか、京都や北海道でも講演を開催する。12月1日からはインターン(修士号取得が条件)の募集も開始する。
アフリカ開発銀行ウェブサイト・キャリアページ:http://www.afdb.org/en/careers/
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